今日は待ちに待った登り窯の窯出しでした。国内外一門16名で焼いた、思いの深い窯焚きだったため、色々心配で、昨晩はドキドキして殆ど睡眠が取れませんでした。
ウチの窯が、アナ窯と登り窯が合体した様な作りの為、大口(薪くべ口)にも作品がはいります。
焼成した部屋と作品写真を合わせて綴って行こうと思います。
*大口*
67時間ほど強還元焔で焼いたので、良く灰も被りました。緋色も出ていて中々良い出来だったと思います。
*1室*
この部屋には薪をくべない代わりに段ボール8箱程度の炭を投入します。そして空気穴を塞ぎ、還元状態で炭化させ器体に表情を付け、それを窯変と呼びます。この写真の状態は、窯から出て来たばかりの状態で、更に壷1本につき8時間くらい研磨をします。ガサガサした表面に艶が増し、色の深みも出て来ます。
*2室*
還元焼成の部屋です。大口が少々長引いたため、警戒して少しだけ甘く焼成しました。釉薬も失透気味の方が外国の方に好まれると言うのもありましたので。ゼーゲルコーンで9番全倒、10番反倒ぐらいです。
*3室*
本来は酸化焼成の部屋ですが、大口を長引かせてしまったため、還元焔にさらされている時間が長く、結果還元気味の焼き上がりとなってしまいました。銅もあまり緑色に発色しておりませんでした。
*4室*
塩釉の部屋です。ゼーゲルコーンの確認が出来なかった為、ほぼ勘でコトを進めてしまいました。品数も以前よりも多かった為、投入する塩の量も増やして見ました。最終的には焦げた色見で判断して全てを終了させて見ました。結果、まあまあでした。
今回の窯焼きは、極めて特別な意味をもって企画されました。参加して下さった皆様も特別な気持ちで参加して下さいました。
一生忘れられない大切な大切な時間だったと思います。自分の未熟さも痛感いたしましたし、色々と勉強させて頂き、本当に意味のある有意義な時間を過ごせました。
参加者の皆様、ご協力下さいました皆様に心からお礼を申し上げたいと思います。
H21.8.4(tue)